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大人騙し

子供騙しという言葉がある。辞書を引くと「子供をだますように単純で幼稚な事」と書いてある。しかし昔、あるマジシャンに聞いた話によると手品で一番難しいお客さんは子供だと言っていた。確かに子供はすぐに騙されるが一度ネタがばれてしまうと絶対に2度と信じてもらえないそうだ。でも大人は信じるまでは時間が掛かるが一度信じてしまうと盲目的になりやすいそうで、面白いのは頑固な人であればあるほど、一度信じてしまうとこれはネタですと言っても言う事を聞いてもらえず、逆に怒られてしまうそうだ。これは、一度信じてしまった自分を否定したくないと言う気持ちが働くからではないかと、彼は推測していた。

今月の初め、アメリカの調査会社が発表したところによるとアメリカ国民の46%が未だに「サダム・フセイン元イラク大統領は9.11テロを個人的に支援していた」と思っていると言う。前から言っているがテロの前からフセインとビンラディンは長年敵対関係にあった訳だが、アメリカ人は未だにこうした作られた話を信じている現実がある。考えてみればアメリカはイラクと戦争することはテロリストへの報復であり今後のテロを予防する為という事柄を国民的なコンセンサとして戦争に突入した。しかし現実は、イラク国内にあったとされた大量破壊兵器もなく、9.11テロを首謀したとされるテロリストとイラクの首脳は対立していたとなれば、一体何のためにアメリカはイラクに戦争しに行ったのかその理由がなくなってしまう。9.11テロで亡くなった人の数は2,974人とされているが、イラク戦争でなくなった兵士の数は2,899人となり、戦場でなくなった兵士の数はテロ犠牲者の数を上回ってしまった。もっと言うならこの戦争でイラクの罪なき一般市民は5万人が死亡し、アメリカがこの戦争に費やした戦費は51兆円を超えている。

こういう風に数字を並べてみると何とも理不尽な話だと思うが、これが一度信じてしまった大人の悲劇と言うべきなのかもしれない。信じた自分を否定したくないために政府が出任せで言ったヴァーチャルな話を事実と思い込み、思考停止してしまう。これは決してアメリカだから起きた話ではなく世界中の何処でも起きる話だあり勿論日本でも起きる話だし、今現在起きている話だとも言える。。間違いを認めることは勇気がいる。しかし世の中の常として、間違いを認めてそこから何かを学ばない限り物事は前進しない。逆に言えば間違いを認めない人は、間違いを犯した人以上に信用ならないとも言えるかもしれない。まぁ何処の誰とは言いませんが

  by mf0812 | 2006-09-14 05:17 | ニュース・評論

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