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輸入盤CDの行方 ひとまず最終回

何の気なしに取り上げた著作権法改正問題だが、この問題に関する各ブログや書物討論などを読んだ結果、どうやら事の本質は今回の改正でなく、この次の段階にありそうだというのが分かったのが収穫だった。

今回の一件に関しては、音楽ライターの高橋健太郎氏のブログ小田島大氏の日記に詳細が書かれているので、私が繰り返して解説しなくてもいいと思われるが、やはり少々きな臭い。いや相当にきな臭い。私はいまドイツで日本のバカな官僚相手に大立ち回りをして孤軍奮闘で頑張っている河野太郎氏を貶める気持ちはないが、彼が大丈夫だと幾ら言っても「彼以外」の自民党議員や政府関係者、業界関係者のコメントを読んでいたら、とてもじゃないが河野氏の言う通りにはならないと思うに至った。

と、言うのも彼がドイツに旅立つ前に「この問題はみんなに誤解されやすいから、本文にキッチリと主旨を書こう」と言っていた、その肝心要の部分が、河野氏がドイツに行った途端に、いつの間にか本文からすり落ち、法的拘束力を持たない「付帯決議」になって委員会決議を通過した段階で(それでも関係者の尽力で素晴らしい内容の付帯決議になったとは思う)しかも河野氏が大臣に答弁させたいと言っていた内容もマトモに答弁させずに法案を可決させた状況を見るにつけ、この問題は法改正反対論者の言うとおり、非常に危うい感じを濃厚にさせている。やはりこういう展開を見ると、政治家と言うより、官僚恐るべしである。

最初は軽い気持ちで取り上げたこの話も、終わってみれば良く見かけてきた一連の小泉政権お得意のパターンで反対意見を封殺して、議論を勝手に収束させて過ぎていった感じである。まだ参院があるからと言いたい気持ちもするが、今の年金法案の扱いを見てもお分かりのように、『異』見を認めない、話し合いの余地もない、現政権の特性を考えると、非常に難しい状況になったと言えそうだ。

この問題はひとまず「私が」状況を理解できて、自分の意見を持てたので、一応取り上げるのは最後としたいが、何か動きがあった時には、随時触れてみたいと思っている。とにかくしつこいようだが、この問題の本質は、著作権が保護されずに利益を失っている数多の音楽家への還元がなされていない点と、バカ高い日本のCDの値段についてである。私は結構しつこいたちなので、この事は何度でも言っておく。

  by mf0812 | 2004-06-04 16:23 | 音楽

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