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Paul Carrack 『Beautiful World』

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AOR POPS 名盤セレクション フジヤマセレクト VOL.1

ジェネシスはメンバーが3人になり、プログレ的サウンドから離れ、ややメロディアスな曲調に変化し始めたのと軌を同じくして、各メンバーによるソロ活動が盛んになり始めた。その筆頭がフィル・コリンズである。「イージーラバー」「ワンモアナイト」など世界的な大ヒットを飛ばし、その勢いに乗りジェネシス名義で出したのが[インビジブルタッチ」である。このアルバムはジェネシス史上最大の大ヒットとなったが、それと前後してジェネシスのライブではキーの存在になっていたギタリストのマイクラザフォードが始めたソロプロジェクトが「マイク&ザ・メカニクス」である。日本でもヒットした「リビング・イヤーズ」や「サイレントランニング」などジェネシスとは違うビートルズサウンドをベースにした良質なポップスサウンドでこれまた世間を席巻したのは記憶に残っている人も多いだろう。

その「マイク&ザ・メカニクス」のボーカルであるのがこのPaul Carrackである。古くはスクイーズなどのボーカリストとしてソロ活動も長い彼の30年近いキャリアで最大のヒットソングが先に挙げた「リビングイヤーズ」である。ソロとしても「Don’t shed a tear 」という全米トップ10ヒットを送り出しているPaul Carrack。現在はクラプトンのレコーディングメンバーなどとして裏方での活動も知られている彼が98年に出したアルバムがこの『Beautiful World』である。

とにかく美しいメロディと美しい歌声に痺れる。特にピアノとストリングスのシンプルなサウンドが心地よい4曲目の「Perfect Love」は、彼の代表曲「リビングイヤーズ」を遥かに凌駕する圧倒的なメロディセンスを見せ付ける。デビッドフォスターがプロデュースしたシカゴの後期が好きな人ならば、絶対にお気に入りとなるであろうこのアルバム。残念ながら国内盤は未発売だが、HMVなどで簡単に輸入盤を購入できるので是非とも騙されたと思って手にして頂ければ幸いだ。


Paul Carrack 『Beautiful World』

1 Way I'm Feeling Tonight, The
2 Time To Let Go
3 Beautiful World
4 Perfect Love
5 You Give Me Something
6 Satisfied
7 Close To Me
8 It Goes Without Saying
9 If You'd Ever Needed Someone
10Some Kinda Love
11Into The Mystic (bonus track)
12Warm And Tender Love (bonus track)

  by mf0812 | 2004-05-07 05:18 | 音楽

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