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欧州の夏、スポーツの夏、

ツール・ド・フランス第20ステージ

欧州の夏、スポーツの夏、_a0010263_19323323.jpg

ヨーロッパ、いや世界最高と呼んでも差支えない自転車のロードレース、ツール・ド・フランスが先週末終わった。約1ヶ月に及ぶ過酷な戦いは天候不順も手伝い例年にも増して厳しいレースになったが、アームストロングの6連覇という前人未到の大記録が達成されたわけだが、詳細はbarry氏のサイトに任せるとして(barry氏のブログは、非常に精緻なレポートが全ステージ毎に掲載されているので是非ご参考にされていただければ)今年の夏のヨーロッパはユーロ2004などもあり正にスポーツ三昧の夏となっている。

東洋の片隅の片隅に住む私には、今年ほど、アメリカと欧州の違いを意識せざるを得ない年はなかった気がする。勿論EUやNATOの諸問題、更にはイラクやパレスチナ問題に代表される様に昨今ほどこの2つの極が対峙している時は無いのだが、ユーロ2004、そしてツールにF1と欧州が基軸となるスポーツとMLB,NBAやNFLなどアメリカが基軸となるスポーツのこのコントラストが極めて興味深い。

アメリカ人は単純なスポーツが大好きだというが、NFLを見ていたらとてもじゃないがそんな事も言い切れないし、だったらラグビーが何故流行らないという事も言えるわけだ。F1はともかくWRCレースの盛り上がりを見ていたらIRLシリーズより単純そうなのに盛り上がらないのも不思議だし、とにかくこの辺の関係を上手くまとめられたら、比較文化学の教授にでもなれそうな塩梅である。

ただアメリカは建前上、合『州』国である訳で、社会構造的に一つの旗の下に集まるようにしなければならない強迫観念を大多数の国民が持っている感じがする。こうした背景がスポーツの趣向にも影響を与えているのかもしれない。今回ほどツールを見ていて、F1がどうしてアメリカで根付かないのか、アームストロングへの風当たりの強さを見るにつけ感慨深く感じいった。欧州特有の騎士道精神とアメリカ特有の決闘主義精神のぶつかり合い。1ヶ月に及ぶロードレースという過酷な状況で繰り広げられる、文化の衝突と融合。今年のオリンピックは期せずして、発祥の地ギリシャで行われるのもなにやら意味深い

EU的な統合主義か、アメリカ的な覇権主義か、はたまたASEANの様な連携主義なのか今後の世界がどういう道を選ぶのかとこのスポーツの交じり合いが重なって見える、そんな2004年の夏、只今ど真ん中である。

参照サイト
ツール・ド・フランスを追いかけて

  by mf0812 | 2004-07-30 19:04 | スポーツ

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