新日本プロレス 流山興行雑感

今週の月曜日、私の地元で新日本プロレスの興行があった。同所での興行は、約20年振りとなる新日本プロレス流山大会。プロレス興行は3年前のみちのくプロレス以来、新日系と言う括りで言えば例の伝説の興行であるWJプロレス以来になる。出店が虚しく1店舗だけしかないのが哀愁を誘うが駐車場は車で一杯だった。友人と共に指定席3,000円を自腹で購入。前から9列目の好席であった。

客席総数は1200弱。二階席は封鎖していたがそれは止むを得まい。グッズ売り場も意外と盛況で休憩中には永田のサイン会も開催されていた。私は友人と共に越中Tシャツを購入。「魂込めて新日本プロレス」の横断幕は健在。先日の両国大会でも見かけた顔もチラホラ。会場は上手い具合に老若男女が揃い、いい空気感だった。会場には新日公式サイト用の社員記者がPCで試合レポを入れており。雑誌のカメラマンを3名ほど来場、更にこの日はサムライのテレビクルーがいて試合の様子をシューティング、また試合後の選手インタビューなども取っていた。小雨降る中、8割方埋まっていてなかなかの盛況、試合開始時間が19時だった事も奏功したようで、興行関係の知り合い曰くこの程度埋まるなら近い将来再び同所であるかもという話であった。因みに草間前新日本プロレス社長も観戦に来ていたが観客席の後ろのほうで寂しそうに一人で突っ立っていたのが印象深い。試合終了時刻は21時40分、同会場は延長料金が発生しないとは言え、試合終了後の撤去作業は早かった。

私はプロレスを生で見るのは10年ぶりという友人と共に観戦していたが、会場のお客さんの反応を見ていると約半分以上のお客さんが、友人同様プロレスはある程度の知識はあるが、生で見るのは久し振り、もしくは初めて、という感じがした。単なるボディースラム一つで客席がどよめいていたのがその証左だろう。エルボーの当たる音ですらお客さんからどよめきが起きる。出ている選手の名前を把握しきれていないお客さんが過半数を占める中、ライガーや長州といった古参選手、そして最近テレビ番組でブレイク中である越中や中西などの登場に客席は湧く。またジュニアの試合でのリングの縦横を使った攻防にも即座の反応が出る。単純な技の応酬でも客席とリングの距離感が近い事もあるが、リアクションがダイレクトだ。この辺の素直な観客の反応を見ているとプロレスもやり方次第では、まだまだイケルなという気分にさせられるが、その一方で今日の興行の問題点も指摘しておこう。

今シリーズは蝶野の奥さんの身内に不幸があり、急遽全戦シリーズ欠場という事態になったこともありカード編成に手こずった事もあるので全部を責める気は無いが、今日のメインは長州飯塚組vs中邑バーナードという当日にカード変更になった試合であった。シリーズ開幕戦で飯塚とバーナードの間で遺恨が勃発、昨日の後楽園ホールでもやりあっていてその流れを受けてのメインであり、今日も二人の間で激しい攻防があり、試合は飯塚が暴走し反則負けになってしまった。ある意味理不尽な不透明な決着に、お客さんは露骨に不満を露にしていた。ただこういう状況を生んでしまっのはメインのみのせいだけではなく、セミの棚橋中西VS天山本間の試合で天山と中西が終始かみ合わずギクシャクした試合展開になり、お客さんのテンションが微妙になってしまったところにメインの不透明決着だったという事情も重なっての不満の積み重ねになった点は指摘しておきたい。

ただ繰り返しになるが先ほども述べたように客席のお客さんの大半は、そうした直近の新日のストーリーラインを知らない人ばかりであり、イキナリ飯塚が暴れだして反則決着となってもお客さんは「ポカ~ン」になるのは当たり前であろう。私の後ろにいたお客さんは「飯塚、今日は機嫌が悪いね。それとも何か変なもんでも食ったんかな」とか言っていて大笑いしてしまったが、まぁ普通に見ていたら訳分からなかったのが当たり前であろう。だから事情を知らないお客さんらには飯塚の振る舞いは結果的に理不尽にしか見えず、それ故に不満が残ったわけだ。

セミの前に出てきた真壁の試合でも感じたのだが、現在進行形で新日リング上で起きているストーリー展開やキャラ設定が会場に足を運んでいるお客さんに伝わりきれていない現実が透けて見える。だから乗り切れないお客さんが試合をもてあましてしまう。ジュニア勢による6人タッグマッチであった第3試合が最高に盛り上がったのは、別に稔と田口の前哨戦だったからでなく、各選手がお客さんの反応を確かめながら適度にお客さんを弄りつつ、見せるプロレスに終始したからだ。

確かに俯瞰してみた場合、理屈上は今日のメインの様な事は悪くない筈なんだが、一方でそれは目の前にいるお客さんを置いてけぼりにしてしまう事も如実に示している。ただ新日は、そうした情報ラグを大型モニターを設置して試合前に上手く説明をしていたのは好感が持てる。でも、まだまだその辺の更なる工夫が必要だろう。しかし情報が断絶された地方興行では無理してストーリーラインを展開するよりも、ノーマルな6人タッグの方が楽しめるのが現実である。現場でこそ拾える事実、いつも大会場でしか見ないプロレスであるがこうした地方の小規模会場で見ることにより大会場では気付かない発見があるなと再認識する次第だ。
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  by mf0812 | 2007-04-11 14:40 | プロレス格闘技

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