NBA FINAL ブラウンの凱歌

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NBA Finals 2004を振り返る

端的に言えば、デトロイトの勝利は、必ずしも「弱者が敗者になる訳ではない」事を証明した見事な結果だったと思う。私は今回のファイナルを一つのテーマを持って見ていた。前にも触れたように「ラリー・ブラウンHC VS レイカーズ」である。元々デトロイトのブラウンHCはガレッジ出身のコーチだけにこうした短期決戦は得意にしていた訳で、ファイナル前のプレスミーティングなどを見ていたり、ESPNの解説などを聞いていて、相当に策を練っている気がしていたが、やはりというか、何と言うか、シリーズの入り方が絶妙であった。最終的に3戦目以降は下記のとおりの展開になってしまった訳がしかし、思いの他だったのが、レイカーズのやられっぷりであった。第2戦まではある程度予測できた流れだったし、甘く見ても第3戦までも許容の範囲内であったのだが、第4戦のレイカーズの負け方が尋常ではなかった。

レイカーズのフィル・ジャクソンHCの凄い点は、トライアングルオフェンスに代表されるようなモダンなチーム戦術に長けた戦略家という評価以上に「モチベーションコントロールの天才」だと思っている。ブルズ時代含めて劣勢に立たされた時こそフィル・ジャクソンの真価が発揮される、そんな場面を過去のファイナルでは何度も何度も見てこされられたのに、このシリーズは第2戦のオーバータイムのとき以外、その抵抗感の欠片すら全く見えなかったのは一体どうしたものなのか…。簡単に言うなら、患っていた病気もあるし、契約の問題もある。結局フィル・ジャクソン自身のモチベーションが上がり切れなかった、そこが最大の敗因ではないかというのが私のファイナルの感想である。

最後に。ファイナルを見終えた後、CSのESPNで毎日放送しているSPORTS CENTERでスポーツライターであり脚本家でもあったラルフ・ワイリーの急逝を知った。私にとってワイリーといえば、アメフトのジョン・エルウェイを始めとするアメリカンスポーツの光と影を紹介してくれたライターとして忘れがたい人物であった。ネットのない時代、80年代の終わりから90年代の最初にかけて、ワイリーの文章を翻訳されたものを各雑誌で幾度も目を通し、アメリカスポーツ界の情景を頭の中に描いたものだ。スパイク・リーの映画などでは脚本家も務めていた才人であったが、まだ50歳過ぎ。これからワイリーの味が出る筈だったのにと残念で仕方ない。ワイリーがこのシリーズを見ていたのなら果たしてそんなレポートを書き上げたのだろうか。それが読めないのが本当に残念だ。
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  by mf0812 | 2004-06-18 17:17 | スポーツ

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