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斜陽

先日、この日記でも少し触れたが今、新日本プロレスが相当にまずいことになっている。度重なるドーム興行の失敗を始めとして通常興行での観客動員の不振、主力選手とフロントの相次ぐ離脱、新日がこういう事態に陥ったキッカケは99年1月4日の東京ドーム大会だったと私は思っているが、とにかく流石の新日もここ1,2年で限界点に来ていたのは事実である。

昨年無理矢理開催した大阪ドーム大会が新日の最終的なポイントオブノーリターンだったと思うが、とにかく今年の新日はドーム大会はおろかドル箱興行だったG1シリーズも苦戦し後楽園ホールを満員にする事すら難しくなっている。関東の興行団体が後楽園ホールを動員的に苦戦し始めると坂を転げ落ちるかのごとく経営が苦しくなっていくものであるが新日も同じ軌跡を辿ってしまった様だ。ドーム大会の前夜祭として開かれた後楽園ホールでの興行では観客数が800人という数を記録、幾ら前夜祭とは言えかつての新日では有り得ない数字である。風の便りでは5月にあったドームでの経費の売り掛け分の手形が落ちなかったとかいう噂も漏れ聞こえ、今回のドームの売り掛け分の締めである今月末に新日の手形がちゃんと落ちるかどうか、なんていう物騒な噂話が私の様な末端の人間にまで聞こえてきていた。新日11月危機説は今月に入り一気に加速、ドーム興行の取りやめや選手フロント陣のリストラ話が各紙の紙面を賑せ始めていた。

そんな最中、今日の午後に衝撃のニュースが入った。猪木が持っていた新日の株のほぼ全てを(全体の51.5%)大阪のゲームメイカーのユークスに売却し、新日本プロレスはユークスの子会社となったというプレスリリースがが飛び込んできた。事実上新日はこれにより創業者猪木の手から離れ、ユークスの完全子会社となった。実質の吸収である。今回の売却劇では一部に新日へ敵対的買収があったとか言う話しもあるが、非上場の株をどうやって買い占めるのか、しかも半数以上を猪木が持っている中ではどう考えても無理な話。敵対的買収話はアングルだろう。ただ猪木はかつてK-1に新日株の売却を持ちかけた前科があるから、今回も同じ様な事があったかもしれない。とにかく真相は藪の中だがとにかくこれによりキャッシュフロー不足は解消される訳で11月危機は遠のいた感じであるが根本的な問題は何一つ解決してはいない。

ユークスというタニマチによる新日救済。プロレスゲームの会社が日本最大のプロレス団体の親会社になる。時代は変わったなぁとつくづく思うと共に一抹の寂しさを感じざるを得ない。

  by mf0812 | 2005-11-14 17:25 | プロレス格闘技

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