日々雑感    そして一人だけ残った

ナリタブライアン生産者が横領で逮捕

国内有数の種牡馬、ブライアンズタイムを共同所有する「ブライアンズタイム会」から2500万円を横領したとして、北海道警静内署は4日、業務上横領容疑で、東京都杉並区高井戸、獣医師早田光一郎(55)と、北海道静内町山手町馬仲買商手伝い触沢剛文(41)の両容疑者を逮捕した。

早田容疑者は、ブライアンズタイムの産駒で、3冠馬ナリタブライアンを生産した早田牧場(北海道静内町、02年11月に自己破産)の元代表。調べでは、2人は02年7月、種付け権利の売買業務を請け負っていた同会の口座から2500万円を引き出し、着服した疑い。当時、早田容疑者は種付け権利を扱う会社を経営し、触沢容疑者は営業部長だった。この会社は早田牧場とともに02年11月に経営破綻し横領が発覚。同会が03年5月、約3億8000万円を横領されたとして告訴しており同署は余罪を追及する。調べに対し、2人は「会社の資金繰りが苦しくてやった」と容疑を認めているという。


かねてから紛糾しているのは知っていたが、遂にこういう形となった。余りにも悲しいニュースである。種牡馬ビジネスはハイリスクハイリターンである事を今一度知る事となるが、ブライアンズタイムの急死がなければ、そして保険を掛けられていれば…、一時は今の関口オーナーばりに各媒体で日本の富豪扱いで露出していた早田氏であったが、最後に待ち受けていたのはこのような悲しい末路であった。

2000年頃から風の便りで早田牧場関連の良くない噂が聞こえてきたが、最終的には60億円弱の負債を抱えて自己破産したのが2002年の冬。業界2位の早田の倒産をキッカケに北海道の馬産全体が一斉に地盤沈下を始めるという状況に陥った。このブライアンズタイム会の問題も起因するが、早田牧場の倒産の影響で地元の農協や信用金庫が貸し渋り状態になったのが馬産地斜陽化への引き金になったのは言うまでもない。

未だ北海道は拓銀破綻の影響が消えておらず、タダでさえ資金面で苦しい状況に陥っている最中でのこの事態。いまだに売れ残りの馬を多数抱える馬産地に襲い掛かる地方競馬廃止の波。中規模の牧場ですら繁殖牝馬1頭分の融資も侭ならない状況とも漏れ聞くが、昨年の中央競馬のリーディングサイヤー部門でノーザンダンサー系種牡馬がベスト10から外れると言う状況になった理由の一つは、零細小規模、中規模まで含めて、社台以外の馬産が、資金難、経営難が原因で血の入れ替えが上手く行っていない事が大きいと言う。ジワジワとその影響が随所に蝕み始めている。

サンデー系ばかりの出馬表をみながら全ての競馬に関する事柄において巨大な富に向ってその財が独占、集中、傾斜していく様を見せ付けられながら寂しい時代の流れを実感する。
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  by mf0812 | 2005-02-12 12:10 | 競馬

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